自動車用バッテリーのリサイクル

2026.06.23
バッテリーニッケル水素電池リチウムイオン電池鉛蓄電池

自動車には様々な種類のバッテリーが搭載されています。今回は、それぞれのバッテリーの特徴や取扱い時の注意点、リサイクルの仕組みについてご紹介します。

バッテリーの種類主な用途
ニッケル水素電池(NiMH)ハイブリッド車の駆動用
リチウムイオン電池(LiB)電気自動車・ハイブリッド車の駆動用
鉛蓄電池エンジン始動用・補機用

駆動用バッテリーを取り外す際の重機による解体は禁止されています。使用済みとなった車の駆動用バッテリーは基本的に充電状態にあり、本体が破損した場合、スパークや発火、液漏れ事故の原因となるため、ニブラ(自動車解体機)や重機などで破損させる恐れのある方法での取り出しは禁止されています。

ニッケル水素電池

ハイブリッド車には、通常の鉛電池と駆動用の高電圧電池の2種類のバッテリーが搭載されています。高電圧部位の取扱いには特に注意が必要です。

安全作業のポイント

電解液漏れへの対応

事故等によりバッテリーユニットが破損した車両で液漏れがある場合、強アルカリ性電解液の可能性があります。ゴム手袋、保護メガネを着用の上、赤色リトマス試験紙で確認し、青色に変色した場合は飽和ほう酸水で中和後、ウエス等で拭き取ります。

各メーカーの回収スキーム

トヨタ自動車、ダイハツ工業、日野自動車等は「HV電池回収管理システム(D-BASE)」を運用しています。マツダは独自の回収窓口を設けています。

リチウムイオン電池

自動車再資源化協力機構(自再協)によるLiB共同回収システムが運用されています。

鉛蓄電池

一般社団法人 鉛蓄電池再資源化協会(SBRA)が自主取組みとして広域認定を取得しています。

特別管理産業廃棄物としての取扱い

自動車用鉛蓄電池はpH2以下の硫酸を含んでおり、特別管理産業廃棄物に該当します。収集運搬する際は、産業廃棄物収集運搬業(廃プラスチック類及び金属くず)に加え、特別管理産業廃棄物収集運搬業(廃酸)の許可が必要です。

収集運搬時の注意点

No.内容
1引取りの際に電槽の破損や電解液の漏れがないか確認します。液漏れが確認された場合は耐酸性のプラスチックトレイに載せる等の措置を講じます
2収集量が多い場合は輸送用パレット又は網カゴを用いて収集します
3バラ積みの場合は平積みを原則とし、荷台には耐酸仕様を施すのが望ましいです。遮光対策・雨水対策としてシートを掛けるなどの措置を講じます

まとめ

自動車用バッテリーは種類によって取扱い方法や法令上の区分が異なります。ニッケル水素電池やリチウムイオン電池は高電圧であり、安全教育を受けた上で適切に取り扱う必要があります。鉛蓄電池は特別管理産業廃棄物としての許可が必要です。それぞれの特性を理解し、安全かつ法令遵守した処理を心がけましょう。

参考情報