騒音・振動規制と生活環境影響調査

2026.06.23

はじめに

廃棄物処理施設の設置や運営に当たっては、騒音・振動規制への適合が不可欠です。また、施設設置の許可申請に際しては、事前の生活環境影響調査が必要となります。今回は、騒音規制法と振動規制法の概要、そして生活環境影響調査のプロセスをご説明します。

騒音規制法・振動規制法

騒音規制法第4条及び振動規制法第4条に基づき、地域ごとに騒音・振動の規制基準が定められています。さらに、各自治体の条例により上乗せ規制が設けられることもあります。

騒音の規制基準(一例)

区域区分昼間夜間
住居地域等55dB45dB
商業・準工業地域65dB55dB
工業地域70dB65dB

届出が必要な場合

届出の期限

設置届出、変更届出工事開始の30日前まで(工事を伴う場合)
その他の届出変更等のあった日から30日以内

騒音規制法の特定施設

金属加工機械、空気圧縮機、破砕機・摩砕機・ふるい・分級機、織機、建設用資材製造機械、木材加工機械などが特定施設として指定されています。

生活環境影響調査

平成9年の廃掃法改正により、産業廃棄物処理施設の設置許可申請に際して、事前の生活環境影響調査が必要となりました。

施設の設置者が、計画段階で当該施設が周辺地域の生活環境に及ぼす影響をあらかじめ調査し、施設による影響を予測し、その結果に基づいて地域ごとの生活環境に配慮した対策を検討します。

【法第15条第3項】
産業廃棄物処理施設設置の許可の申請書には、当該産業廃棄物処理施設を設置することが周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査の結果を記載した書類を添付しなければなりません。

調査事項

調査の流れ

  1. 調査事項の整理
  2. 調査範囲の設定
  3. 生活環境影響調査計画書の作成
  4. 現地での実測調査・分析
  5. 生活環境影響調査書の作成

騒音測定の基礎知識

騒音を気にせず過ごせるのは40dB以下の環境であり、60dB以上の音量になると「うるさい」と感じる人が多くなります。工事現場など騒音発生源の近くで作業する場合は、85dBを基準として適切な処置が求められます。

騒音計にはJIS規格に基づき簡易騒音計、普通騒音計、精密騒音計の3種類があります。人間の聴覚特性に合わせたA特性(周波数重みづけ)を用いることで、実際の聞こえ方に近い騒音値を測定できます。

まとめ

廃棄物処理施設の運営には、騒音・振動規制の遵守と生活環境影響調査の実施が不可欠です。特に破砕機や重機を使用する施設では、騒音測定と適切な対策が求められます。地域の条例による上乗せ規制にも注意しましょう。

参考情報
騒音規制法
振動規制法
廃棄物処理施設生活環境影響調査指針(環境省)
各都道府県・市町村の条例