スクラップの種類と取扱い

2026.06.23

はじめに

スクラップ(金属くず)は、リサイクル資源として重要な位置づけにあります。鉄・非鉄を問わず、スクラップの価格は国際市況に影響を受け、適切な取扱いが求められます。今回は、スクラップの種類や取扱いのポイントについてご説明します。

スクラップダウンとは

「スクラップダウン」とは、設備や資材など価値のある物を廃棄(処分)する際に、金属などのスクラップとして売却することをいいます。一方、「リユースダウン」は中古品として販売することを指します。

スクラップの種類

鉄スクラップ

一般的に市場で高い需要があります。鉄屑・屑鉄の価格は鉄鋼の生産と需要に影響を受け、リサイクル業者やスクラップヤードは重量や品質に基づいて価格を決定します。

銅スクラップ

電気伝導性が高く、身近な製品や電子機器などで重要な資源素材です。主に国内銅建値とLME銅価格(ロンドン金属取引所)に価格が連動します。一般的に金属スクラップの中で一番価値の高い金属です。

銅の品目には、ピカ一号銅線、ピカ二号銅線、上銅、並銅、込銅、下銅、山行銅、ベリリウム銅、丹銅、ナゲット銅などがあります。

銅ナゲット

原料(母材)は被覆電線スクラップの買受です。国内加工向け(80%線、70%線、60%線)と輸出向けに分類されます。2022年からは輸出向けが制限され、国内加工が主流となっています。

アルミニウムスクラップ

軽量で耐食性があり、リサイクル価値が高い非鉄金属です。自動車向けや住宅向けの需要が高まると価格も上昇します。

雑品スクラップ

鉄を中心に複数の非鉄金属やプラスチック、ガラスなどが入り混じったものです。

プラスチックスクラップ

PETボトル、HDPE(高密度ポリエチレン)、PVC(ポリ塩化ビニール)、PP(ポリプロピレン)などがあります。PVCはリサイクルが難しく、焼却や埋立処分が一般的です。

スクラップダウンと許認可

設備や資材をスクラップとして処分する際には、以下の許可・認可が必要となる場合があります。

工程必要な許認可
設備の解体解体工事業許可や建設業許可(費用が発生する工事の場合)
設備の撤去有価物の運搬は運送関連の許可(不要の場合あり)
廃棄物の場合は産業廃棄物収集運搬業許可
売買買受先は古物業許可が必要な場合あり

まとめ

スクラップの取扱いは、鉄・非鉄を問わず市場動向を理解した上で、適切な許認可のもとで行うことが重要です。特に銅スクラップは高価であり、金属盗難の対象となりやすいため、取引履歴の記録や本人確認などの管理体制を整えることが求められます。

参考情報
LME(ロンドン金属取引所)価格
国内銅建値
スクラップダウン証明書