今回は、廃棄物処理法における国・地方公共団体、そして事業者の立場と責務についてご説明します。国内において生じた廃棄物は、なるべく国内において適切に処理されなければなりません(法第2条の2)。
廃棄物処理施設整備計画は5年ごとに環境大臣が作成し、廃棄物の排出抑制や適正処理に関する基本方針を定めています。
都道府県廃棄物処理計画は国の基本方針に則して策定・公表されます。市町村はこの計画に従って、区域内の一般廃棄物を収集運搬し処分しなければなりません(法第6条の2第1項)。
一般廃棄物の処理責任=市町村ということです。
都道府県又は政令市は、廃棄物の処理計画を策定し、適正な処理の確保のために排出事業者や処理事業者に対して指導や行政処分を行います。また、廃棄物処理法に係る許可・認定も行います。
廃棄物処理法で定める政令市とは、地方自治法に基づく政令指定都市と中核市で、129自治体(R3.4.1現在)あります。
廃棄物処理法制定時、事業者に対する廃棄物処理責任が明確に規定されました。
第三条(事業者の責務)
事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。
2 事業者は、廃棄物の再生利用等を行うことによりその減量に努めるとともに、製品・容器等が廃棄物となった場合における処理の困難性についてあらかじめ自ら評価し、適正な処理が困難にならないようにしなければならない。
3 事業者は、廃棄物の減量その他その適正な処理の確保等に関し国及び地方公共団体の施策に協力しなければならない。
適正に処理するとは、排出した産業廃棄物の発生から最終処分の終了までを指します。
| 原則 | 排出事業者自ら処理 | 処理基準を遵守 | |
|---|---|---|---|
| 処理を他社に委託 | 許可 | 必要な許可を有する者に委託 | |
| 契約 | 事前に処理委託契約を締結する | ||
| マニフェスト | 都度マニフェスト(管理票)を発行すること | ||
廃棄物処理法では、国・地方公共団体・事業者のそれぞれに明確な責務が課されています。特に事業者は、自らの事業活動に伴って生じた廃棄物について、発生から最終処分が終了するまで一貫して責任を負うことになります。適正な処理を行うためには、処理業者の許可確認、委託契約の締結、マニフェストの発行といった一連の流れを確実に実行することが重要です。
参考情報
廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第3条、第4条