産業廃棄物収集運搬の車両・容器等の解説

2026.06.23
車両容器収集運搬

今回は、産業廃棄物の収集運搬に使用される車両や容器の種類と特徴について解説します。

車両の種類

ダンプ車建物の解体現場でよく出るコンクリート片・がれき・廃プラスチックなどの運搬が代表的です。紙くずや動物のふん尿まで運搬可能です。
クレーン車持ち上げる荷物の重さで操縦者が所持しなければいけない資格が変わります。鉄骨をワイヤーで持ち上げて運搬車両へ乗せる作業に使用します。
アームロール車荷台を脱着でき、荷台に応じて液体・固体といった形で運搬するものの種類を選択できます。
パッカー車塵芥(じんかい)車とも呼ばれ、家庭ごみの収集でもよく見かけます。圧縮が必要な廃プラスチックの収集に適しています。
コンテナ車腐食しない産業廃棄物なら、コンテナに入れたままで一時的に保管できます。金属くずやがれき、ガラスくずや繊維くずなど、腐食しなければ種類や大きさに関係なく収集できます。
タンクローリー車廃油の収集に使用します。ドラム缶で収集できない場合に使用され、廃油以外にも汚泥や廃アルカリなど大量の液体の運搬に適しています。
バキューム車汚泥吸引車とも呼ばれ、汚泥のような液体の産業廃棄物を収集します。流動体や粘性半流動体、沈殿物などをホースから直接タンクに吸い込みます。
チップ車「深ダンプ」とも呼ばれ、ウッドチップの産業廃棄物を運搬するのに適した車両です。おがくずや木片を運搬するため、屋根部分に飛散を防ぐネットや開閉式の屋根を搭載しています。
クラム車産廃BOXが事前に設置できない時や既に産廃が山積みになっている時などに、現場に行って爪で直接産廃をつまみ上げ、荷台に載せて回収します。
ユニック車「搭載型トラッククレーン」とも呼ばれ、クレーンが架装されたトラックです。
バックホウ
グラップル

クレーン車の資格

小型移動式クレーン車(1~5t)運転技能講習の修了が必要
5t以上移動式クレーン運転士の資格が必要

車両の形式

キャブオーバー型
バスやトラックなどの車体形式で、エンジンの上に運転席(キャブ)を配置した車種です。荷室や客室を広く取れるボディ形式です。
バン型
運転席と荷室が構造的に分離されておらず、2列目をリクライニングできない商用車です。
ダンプ
ダンプカー・ダンプトラックとも呼ばれ、荷台を傾けて積荷を一度に下ろすことのできるトラックです。

車両表示

法令により、定められた事項を「車体の両側面に鮮明に表示する」ことが義務付けられています。表示内容は、排出事業者が自ら運搬する場合と、収集運搬業者が委託を受けて運搬する場合で異なります。

排出事業者が自ら運搬 産業廃棄物を収集運搬している旨の表示
排出事業者名
収集運搬業者が委託を受けて運搬 産業廃棄物を収集運搬している旨の表示
収集運搬業者名
許可番号(下6桁に限る)

上記の表示は車体に直接プリントしなくても、記載のあるマグネットシートなどを貼るだけでも問題ありません。

容器等

ドラム缶オープンドラム缶とクローズドラム缶の2種類があります。オープンドラム缶は固形物や粉末状の産業廃棄物に使用し、クローズドラム缶は廃油などの液状の産業廃棄物に使用します。
プラスチックドラム廃アルカリや廃酸などの産業廃棄物収集運搬容器に使用します。液体や粉末のどちらでも使用でき、耐薬品性があります。
フレキシブルコンテナ化学繊維製で、肥料や土砂、肥料を作る工程で発生した廃棄物の運搬に使用します。
脱着装置付きコンテナ車コンテナ
石油缶一斗缶の内側に石油缶用内容器をつけ、石油缶ベロを使用して石油を容器に移します。クリーニング溶剤などに使用します。
感染性廃棄物容器
運搬用シート

まとめ

産業廃棄物の収集運搬には、運搬する廃棄物の種類や性状に応じて適切な車両と容器を選定することが重要です。また、車両表示義務を遵守し、法令に従った適正な運搬を行ってください。

参考情報

本記事の内容は2026年6月時点の情報です。最新の規制については各自治体の窓口でご確認ください。